お茶を飲むということ

お茶を楽しむという要素
・香り
・味
・雰囲気
・器

考察すべき点は、雰囲気で味わうということ。
景色の良いところでは空気が美味しいのと同じ意味合いを持つ。
つまり、茶葉、建材(木)、風景の中の草花、器(土)。
これら雰囲気としての味とお茶が混ざり合い、一碗のお茶となる。

上記は、茶道の精神は無視した自由な茶。
下記は、「茶事」としての茶。

『南方録』の覚書(千 利休)
家はもらぬほど、食事は飢ぬほどにてたる事也。是仏の教え、茶の湯の本意也。水を運ぴ、薪をとり、湯をわかし、茶をたてて、仏にそなヘ、人にもほどこし、我ものむ。花をたて香をたく。みなみな仏祖の行ひのあとを学ぶ也。

みずから薪水の労をとって湯相をととのえ、心をこめて点てた一碗のお茶。そのお茶をまず最初に仏に供え、その次にはお客さまに差し上げ、最後に自分が戴く。一碗のお茶を点てた自分が最後に戴くという謙虚さ、控えめな姿勢の大切さが諄々説かれている。